某オークションで12V120Wの電源を落札したのですが、これがとんでもない代物でした。中華電源と書いてありましたし、新品箱入りなのでちょっと改造すれば問題無く使えるだろうと甘く見て落札。届いたらまともに使えるものではありませんでした。
その改造?改良?記です。
まずは外観から
普通の中華電源という外観をしてます。
複数台落札したので開けてみると全て使用部品が違います。廃棄家電から剥ぎ取ったような薄汚れたコンデンサ。
全く同じものは一つもありません。
こんなものに通電するのは怖いんですが通電してみました。全負荷試験12V10Aの出力はすべて不合格。良くて5A。多くは3Aでダウンしてしまいました。
定格12V10Aですが程遠いです…。いくらなんでもこの状況には中華通販をよく使っている筆者でさえびっくりしました。まともに動くのは1台も出荷していないんじゃないかと思いますよこれ。
1次側の平滑コンデンサが切れているものがありましたがどうしたらこうなるんですかねぇ…
コンデンサとスイッチング用FETは抜き取り中古だし…
ダメだわこれ…
1次平滑コンデンサを交換しました。100Vしか使わないつもりなので160V耐圧でも大丈夫です。ギリギリですが。
基板裏。謎のペン書き跡。基板も洗浄残りがありますね。あまり品質が良くありません。
突入電流対策にパワーサーミスタも追加しました。
スイッチングICはPJ3842でした。おなじみのICですね。
2次コンデンサも中古ですが低ESRに交換してフル装備になりました。
奥のダイオードも交換。
CRスナバも追加。
Xコン、Yコンも追加スイッチングFETもATXから抜き取ったものを使用。

全負荷12V10Aの出力ができたので、温度上昇試験をしてみました。周囲温度20℃で60℃ちょっとまで上昇して安定しました。
このトランスの絶縁階級は分かりませんが、おそらく問題ないと思います。あまり全負荷で連続運転はしたくないですが。

こんな製品も中華でまだあるんだと思いましたね。
基板、トランスの設計は問題ないのですが、製造側が悪くて勝手に部品変更したような感じでした。
まぁ手はかかりますが普通に使えるようになったので良しとしましょう。
でもあと一台あるんだよなぁ。
面倒くさくなってきた。
それでは、また